当施設は、日常生活自立度Ⅲa以上の方を対象にした認知症専門棟を94床(2フロア)有し、その内47床が重度認知症対応フロアとなっています。
入所された認知症のご利用者は、認知症による記憶力や判断力などの障害があることでご自身の体調を把握したり、人に伝えることができなくなることが多々あります。当施設では、医師をはじめ、看護師や介護士及びリハビリテーションスタッフがご利用者の立場に立ち、安心で安全な施設生活を送っていただくために、その方の行動の特徴を理解し、ご本人に応じたケアや環境整備等を行います。そして、できる限りいち早く気づき、対応することを心がけています。
また、医師や看護師は身体面だけでなく、認知症の進行等症状の観察を行い、医療面でのフォローも行っています。リハビリテーションスタッフや介護士も軽作業や集団リハビリテーション(体操や回想法等)を行って、身体機能の改善や認知症の進行防止に努めています。
居室では、認知症の周辺症状(*)に配慮して撤去されがちなタンス等のアメニティを一般室と同様に整え、快適に生活していただけます。
*周辺症状とは:幻覚、妄想(物取られ妄想が典型的)、抑うつ、意欲低下などの精神症状と徘徊、興奮などの行動異常があります。最近ではBPSD(Behaviorand Psychological Symptoms of Dementia) と呼ばれています。